フィギュアスケート

アニオタで元スケート選手だった私が「ユーリ!!! on ICE」に感じた違和感について

事前に申しておきますが、私はユーリを批判したいわけでは決してありません。作品は途中まで視聴しましたが、どうしてもぬぐえなかった違和感に負けて視聴を止めてしまいました…
なんで最後まで見れなかったんだろうと、自分の中にすごいしこりが残ってしまいまして、

その違和感について言語化してみようと思ってこの記事を書いた次第です。

故にこの記事は私の一意見です。それ以上でもそれ以下でもありません。

さて、前置きはこの辺で。

ユーリというアニメが放送される、と聞いた時、少し期待していました。

本格フィギュアスケートアニメと聞いたら、学生時代はスケートに全てを捧げ、社会人になってからはアニメにハマり、うっかり同人活動まで始めてしまったオタクの私が、両手をあげて喜ぶ題材…のはずだったんですけどね…

「純粋にスケートのことについて描いてくれる物語だといいなぁ。氷上のバトルとか熱すぎじゃん」と勝手に妄想してたんですけど、実際の放送は私が予想していた悪い方に転がってしまった、というのが正直な感想です。
「最後まで見てない奴が語るんじゃねーよ」

「あの物語の素晴らしさが分からないなんてサイテー!」って石投げないで下さい、

なんで「悪い方向」だったのか説明しますから!

いやですね?

本格フィギュアスケートアニメと謳っていた以上、

もっとスケートについて触れてくれるのかなぁ〜って、期待してたんです。

でも、放送を見て一番ガッカリしたところってここなんですよ…

なんだろう、シナリオ自体は素直に面白いなーと思います。選手にとって憧れの選手が自分のコーチやってくれるなんて、夢のようだし、そのへんは王道のシンデレラストーリーでいいと思いました。

けどな〜〜「勝生勇利がどんな選手か」という細かい描写が不十分というか、物足りなかった。

4回転の中で唯一サルコウ(だったと思うけど記憶があやふや、違ったら( TДT)ゴメンヨー)だけ飛べて、メンタル弱くて試合では技が決まらないけどファイブコンポーネンツで巻き返すあんまり冴えない選手、くらいじゃん…勇利君のフィギュアスケーターとしてのプロフィール…

そもそも、試合でジャンプを失敗してしまうのなら、プログラム全体でいい演技の評価など得られるはずもなく、ファイブコンポーネンツも点取れないのが常識なのに、

ファイブコンポーネンツだけは点が高いって、ちょっとそこ、「ルールを一から勉強してきて」って突っ込まざるをえないんですよ。ファイブコンポーネンツと一口に言っても、評価されてる項目は5つに分かれてるんだから、スケーティングスキルが高いのか、演技力があるのか、はたまた、つなぎの部分がべらぼうに上手くてベテランの空気醸し出してるのか、何が得意で何が得意じゃないのかが分からない。スケートの目線で見た時に、勝生勇利という選手像が凄くブレるんですよね。

噂によると、実在の人物をモデルにしてるのもあって、そのへんぼかしたいからわざとやってるのか??と勘ぐるほどです。

主人公の選手像がボンヤリしてるから、ヴィクトルがコーチに付いても、全く「コーチであるヴィクトル」の存在感が薄く感じられて凄く勿体ない。

「勇利のエッジワークならここまでの移動なんてお茶の子でしょ♪出来ないの〜?」

「飛ぶ前に力むからダメなんだよ、ジャンプする時何考えてる??ダメダメ!いーかい、力む癖を治すために、飛ぶ前、必ず一呼吸入れること!」

「へぇ、割とスピンのバリエーションは出来るんだね〜ふんふん、流石素直な日本人だよ〜じゃぁ、コンビネーションスピンははトゥ・アラビアンから入ってシットフォワード、足変えてシットビハインドの姿勢からアップワードレイバックできる?……あははは、やっぱ無理か〜〜(爆笑)」くらいのコーチっぽい会話、1個くらいあってもいいんじゃない…
そこも、「メンタルが弱い部分を支えるコーチ像」をこの作品が描きたかったからはしょった、と考えたら納得が行くんですけど、でも私はそういう、ヴィクトルのコーチらしい姿を見たかったなぁ…と思うわけです。(遠い目)

そこではた、と気づいたんですけど。

私、ユーリに求めていたのは「スポ根的展開」だったのだと。

フィギュアスケートってね…なんかキラキラした世界、みたいなイメージあるけど結構泥臭いスポーツなんですよ。

そう、スポーツなの。

しかも結構ルールめんどくさいし、技の種類もいっぱいあるし、1日で理解できるスポーツじゃないと思ってるの。
面白いスポーツ漫画の定義ってなんでしょう?

まず、そのスポーツの詳しい解説があり、

ド素人、もしくは無名選手である主人公が、

そのスポーツにおいてどんどん上手になっていく、もしくはライバル(人もしくはチーム)に勝利していく成功ロードが描かれるのが一般的ですよね。

勝つには当然、体づくりからの地道な基礎練習、そして戦略が必要だし、土壇場でその戦略を凌駕する素晴らしいプレーが出てきてわぁぁぁぁ!!!って盛り上がるのがスポコン漫画のいい所じゃないですか。

多分ね、私はユーリにそういう作品であってほしいと期待しちゃったんですね。
「いや、その点も凄く良く描いてくれてたよ!」っていう人いますが、私はそうは思わなかったの。

スケーティングシーンの作画すごいって噂だったけど、滑ってるシーンで見れたのは1話のヴィクトルのプログラムのシーンだけで、他は正直あれでしたよ…MAPPAさんやのになんでや…と思いましたよ。MAPPAさん、いい作画される制作会社さんなのになんで…あそこはどう考えても前話の使い回しなんでや……

プログラムを作ってる時の曲のこだわりや、試合前の選手のナーバスな部分に関しては同意出来ましたが、本格スケートアニメと呼べるほどスケートの専門的な解説って少なかったよなぁ…

それよりかは、人間関係のドラマ方向に話が行っちゃって、ちょっと…なんか違う方向に走っちゃった感が凄かった。いや確かに無名選手がのし上がる話だけど!だけど!違うのなんか!
アニメから入ったユーリファンと、元からのスケートファンの方々の間で絶対に交わらない理由ってここにあると思うんですよね。

普通に見たら素晴らしい師弟愛、競技者同士のソウルフレンズ物語。

でもスポーツとしての物語を求めてるものにとっては愛だの恋だの、そういうの、ぶっちゃけいらないっていうか、余計な部分ではある……んですよ……ごめん、この部分はちょっと批判が入る……
なんだろう…

ホワイトソースのかかったチキンライス(カレー味)だー!って思って食べたらかかってたのはホワイトチョコレートだった、みたいな。

違うコレジャナイ感。

例えが雑すぎてビックリするけど

ユーリを見ていく上で、私の中で芽生えた感想ってこれなんですよね……。

とある方が、ブログでユーリを批判した記事も読みました。敢えてここでは紹介しませんが。(気になる人はググって下さい)

「スケートを性的な対象として消費された」っていう概念、目からウロコ過ぎてビックリした。同時に、私の中のモヤモヤの正体これか!と納得もしました。

確かに、ちょっと行き過ぎな表現は多いのですよ。

敢えて言わないけど。あれとかあのシーンとか、大会前の仮眠でパンイチになる必要性あるかぁ!?(巻き舌)とか。

例えばさ、宝塚歌劇団を舞台に、アニメ化(作品化)されるとして、その中身が単なるめくるめく百合劇場、みたいな身も蓋もない内容だったとしたら。

素晴らしい!って歓喜するファンもいれば、

宝塚歌劇団が穢された!って嘆くファンもいると思うんだ…

ふざけんじゃねぇ、宝塚をなんだと思ってんだ、と講義する人も少なくとも出てくると思うんだよ。

今の現状って、そういうことになってる気がする。

スケートってさ、今はテレビで簡単に見れちゃうけど、実際リンクサイドで見た時の感動と興奮って比じゃないんだが、そういうの求めるとすげー金がかかるわけ。

それよりも、滑ってる選手達の、時間と金と人生の賭けようって、凄まじいものがあってですね。

どのスポーツもそうなんだけど、

トップ選手達が、どれだけリンクに立って、

どれだけのトレーニングを受けて、どれだけ人生をかけて、たった4分間の中で表現しようとしてるか。

たった4分なんですよ。4分20~40秒。

なんだろう、そういう特殊なスポーツで、

特殊な世界だったからこそ、

批判もあるし、特にそれに精通してる人は

「許せない」って部分があったんじゃないかなぁ。と思うわけです。
そういう気持ちをね?

分かってくれない人たちは絶対に居るだろうなぁと思うし、楽しんでるところを水指すな、という意見もごもっともだとすごく思う。

でもね。

「そんなん、見てもないのに批判すんな」

とか、そういう売り言葉に買い言葉みたいな罵りあいをする方々も、一旦冷静になろうぜ、とも思うわけです。
なんでもかんでも愛だの恋だのに絡めてしまえばそりゃー、物語は面白くなるよ。

その表現自体がチープで、誰にでも出来るって思うよ。

今回、シナリオ担当された方がチープな作品しか作れない人だったら納得もしたけど、そうじゃないだろスタッフ〜〜って思うから残念なんだよ!

そういう路線でファン層を一定数持てた功績はすごいと思う。でもこのノリで2期制作はやめて欲しい。やるならガッツリスケートを!!!!!勝生勇利という選手の、選手として華々しいシーンを強調してほしい。

つまりスポコン路線でいってほしいっていう、ただの希望です…。

なんか支離滅裂ですが、

これ以上書くともっと支離滅裂になるのでこの辺で。
とにかく、私は、

スケートとアニメが大好きな人間です。